沖縄県の渡嘉敷島で「E-bikeサイクリングガイド育成講習会」を開催しました。

慶良間海峡展望台

2021年7月、沖縄県の渡嘉敷島で「E-bikeサイクリングガイド育成講習会」が開催され、主催者である沖縄県サイクルスポーツ振興協会の求めに応じて、JCGAが講習メニュー作成と現地での講師を担当いたしました。

当事業は、美しい海洋資源を活かした観光で人気の渡嘉敷島に「E-bike」という新しい観光アクティビティを導入することで、現地の魅力を掘り起こして、通年での観光振興を目指すものです。


・激しいアップダウンと比例する島の絶景がE-BIKEによって観光資産となった。

渡嘉敷島は元々が世界的なダイビングポイントのため、質の高いダイビングインストラクターをはじめ、シーカヤック、トレッキングなど、アウトドアスポーツのガイドを生業とするプロフェッショナルの存在感が著しく高い環境であり、今回の受講生6名も全員が島の観光振興に自らの生業として関わっている方々ですので、「ブリーフィングの重要性」や「顧客の安全最優先」などのJCGAサイクリングガイド技術における「ガイド」の領域では釈迦に説法というべき状況でした。


・「ヘルメットの正しい被り方」はお客様にスラスラと説明できるレベルで完璧に。

したがって、今回の講習では「サイクリング」の領域に特化し、普段はスポーツサイクルにほとんど乗らない受講生に対して、基本的な自転車の取り扱い方やE-BIKEの特性、誤解されやすい自転車ルール、集団走行の特性とリスクなど、引率実務のための技術を主体に、簡単な日々のメンテナンスから自転車販売店などのプロの手を入れるべき不具合のチェック方法まで、2日間という限られた時間の中で、JCGAの知見を出来る限りお伝えできるよう、より実践的な講義を心がけました。


・漁が終わった午後の港で、乗車-発進-加速/変速-減速/変速-停止-降車を反復練習。


・ハードな登坂でも隊列が等間隔。全員が同ペースで走れるのがE-BIKEツアーの特長。

なお、今回の新規受講生6名は、2日間の講習すべてを積極的かつ真摯な態度で満了したため、全員を「JCGAサイクリングガイドTrainee」として認定し、JCGA WEBサイトのガイドリストに氏名を掲載しています。


・バイクにも慣れた2日目には「登坂路での振り返り走行」などの上級技術にもトライ。

JCGAは、発足当初から上級Cyclistを主体にサイクリングガイド育成を行ってきましたが、コロナ禍による国内需要回帰の必要性から、ここ1年ほどでレンタルE-BIKEガイドツアー関連の事業機会が増えており、ピュアサイクリスト ではない人材の重要性についても認識を深めています。今回の講習もその一環ですが、JCGA講師にとっても新たな気づきの機会となった素晴らしい講習会となりました。今後も、渡嘉敷島などの離島や沖縄本島などでサイクルツーリズムを支える地域人材、すなわちサイクリングガイドの育成に注力できればと思います。

・担当講師:
森豊(沖縄県サイクルスポーツ振興協会・JCGAサイクリングガイドマスター)
渋井亮太郎(JCGAサイクリングガイドマスター)