「ブラッシュアップ研修@しまなみ海道サイクリングツアー」を実施。

■ 表記の講習会を以下の通り実施いたしました。
・日程:6/18(土)-19(日)
・会場:しまなみ海道エリア(広島県尾道市〜愛媛県今治市)
・主催:(一社)日本サイクリングガイド協会(JCGA)
・共催:(一社)しまなみジャパン
・協力:リンケージサイクリングジャイアントストア尾道今治国際ホテル
・参加者:JCGA公認サイクリングガイド= 6名、講師=2名
・天候等:2日間とも曇りときどき晴れ。気温は22〜30度

■ 模擬サイクリングツアー形式でのブラッシュアップ研修を初開催。
JCGAは、所属する公認サイクリングガイドの技術向上のために、不定期で「ブラッシュアップ研修」を開催しています。通常は公認サイクリングガイド会員がオープン講習に合流し、講師補的な立場で新規会員をサポートしながら自らも最新の技術を学ぶ、という形態が多いのですが、今回は諸事情が折り合い、しまなみ海道を1泊2日で往復する模擬サイクリングツアーというかたちで実施しました。

■ 6/18(土):尾道U2から今治駅まで約90kmで、しまなみ海道の魅力を
初日は6:45に集合して8:15にOnomichiU2をスタート、18:35に今治国際ホテル到着。走行距離はそれほど長くないものの、立ち寄りポイントの視察も兼ねているため、人気の定番スポットを8割ぐらい網羅する上、途中途中で技術解説を行う時間などもあり、なかなかの強行スケジュールとなりました。もちろん、これはあくまでも体力・技術ともに優れる公認サイクリングガイドだけの上級者グループだからできることで、一般のお客様を引率するインバウンドツアーなどでこんなツメツメの行程を計画するのは完全にNGです。実際には「尾道スタート8:30〜今治ホテル到着17:30」ぐらいが適切ですので、ルートや参加者のレベルによってはどこかの島で1泊して翌日に折り返すような行程も検討すべきです。

ちなみに今回は、総勢8名のうち3名が元オリンピック自転車競技日本代表という顔ぶれでしたが、傲り高ぶる者もなく、競技とは違うジャンルとしてサイクリングガイド技術に取り組む真摯な姿勢は、特に地元から参加したメンバーにとって良い刺激になりました。


・ハイグレードなしまなみ海道サイクリングを象徴する「Onomichi U2」から研修をスタート。


人気のパン屋で朝食を調達がてら、朝の尾道歓楽街で観光案内と狭路での集団引率を実地体験。


・受講者と講師で総勢8名。ガイドツアーの体裁で引率者と走行順を入れ替えながら走ります。


・サイクリング関連事業を起業したJCGA会員ガイドの拠点に立ち寄り、調達したパンで朝食。


・しまなみ海道サイクリングで人気の定番立ち寄りスポット「ドルチェ」でジェラートを試食。


・休憩ポイントのオブジェで撮影。一見ふざけているようですが、実は真剣に演じています。
 楽しそうなオフショットも貴重なツアー資産。良い写真を短時間で撮る技術も大切です。


・こういう場所での撮影はガイドが他の歩行者や自転車への配慮を怠らないことが大前提。


・定番の記念撮影ポイントでは構図にもこだわります。順番を待つ他者への配慮も忘れずに。


・亀老山で登坂路の引率研修。適切な車間距離が適切な走行ペースのバロメータです。


・亀老山では駐車場に駐輪して徒歩で展望台に。その間のバイク管理もガイドの仕事です。


・四国本土に入るループ橋を上から撮影。特にグループ参加のお客様に喜ばれる構図です。


・“サイクリングパラダイス愛媛”の気合を感じさせるJR今治駅のサイクリング環境を視察。


・夜は今治やきとりの名店「世渡」を視察。その土地ならではの食もツアーに不可欠です。

■ 6/19(日):しまなみ海道ならではの船旅サイクリングを実走検証。
尾道〜今治を同じルートで往復するのはツアーとしてやや魅力に欠けます。そこで復路は航路を活用し、しまなみ海道の魅力を掘り下げるルートを実走検証しました。今回は総勢8名ですので、小グループからのチャーターツアーなどでも無理なく利用できる定期航路だけで設定しましたが、瀬戸内海では比較的気軽にフェリーをチャーターできるので、50〜150名程度のツアーであればさらに自由度の高いルートも設定可能です。また、ツアーでは計画スケジュール通りに運ぶことはむしろ稀で、少なくとも5〜10分程度の前後差は生じるものですが、行程に公共交通機関を挟むことで1分の遅れが30分の遅れになります。今回は実際に視察が長引いたことで予定の船に乗れなかったため、スケジュールやルートの変更、バックアッププランを事前に準備しておくことの大切さなどについても解説しました。尾道帰着後も、入浴と着替え、自転車の梱包と宅配便発送など、ツアーならではの行程を体感できたため、サイクリングガイドのケーススタディとして大充実の2日間となりました。


・高速の旅客船なら今治港から大三島西岸の宗方港まで30ほどでワープできます。
 今回の講習はこの定期船のバイク持込上限台数に合わせて総勢8名としました。


大山祇神社の境内にある「乎千命(おちのみこと)御手植の楠」で長寿を期して記念撮影。


・上質なしまなみ海道サイクリングを実現してくれる気鋭の宿泊施設「WAKKA」も視察。


・目前に海を望むWAKKAのレストラン。ビジターでもランチ&カフェ利用が可能です。


・生口島からフェリーで渡った岩城島でJCGA古参メンバーが営むカフェ「たい屋」に表敬訪問。


・「岩城橋」の開通でサイクリングの魅力度がさらにアップした「ゆめしま海道」を縦断。


・弓削島の「ゆげ海の駅舎ふらっと」は文字通りサイクリストがふらっと立ち寄れる施設。


・ゆめしま海道の弓削島からフェリーで因島に渡って再びしまなみ海道へ。


・台湾からのツアーで必ず撮影する向島の定番フォトスポット「立花」で最後の記念撮影。

JCGAは、今後もJCGA公認サイクリングガイドを対象とする模擬サイクリングツアー形式の研修会を全国で開催予定です。